例年よりも、少し静かなお正月を迎えた倉敷美観地区。
人の行き来が落ち着いているからか、町の暮らしが垣間見え、まるで故郷に帰ってきたときのような温かみを感じます。
例えば、お店や家屋の玄関を彩る正月飾り。落ち着いた色味の中で、ふと目をひき、街並みと相まってどこかノスタルジックな気持ちにさせてくれます。
今回は町で見つけた、新年を感じる素敵なものを撮り歩いてみました。
アンティークカフェの
南天のお飾り
赤くて小さな実をつける南天は、「難を転じる」という言葉遊びから、魔除として飾られます。花言葉は「よい家庭」。家で過ごす時間が増えたこの頃。南天にあやかって、もうしばらく、楽しいおうち時間を過ごしたいです。
モダンでお洒落な
蓮の実のお飾り
根を蓮根として食べることもできる蓮の実は、蓮根に穴があいている様子から「先を見通す」縁起物として使われています。2000年前の種でも芽を出すことができるので、「耐えて芽を出し、実を結ぶ」という意味もあるのだそう。先行きの明るい1年になりますように。
旧大原家住宅
菊のいけ花
正月飾りの他にも、店先の生花も気持ちを賑わせてくれます。
あてもなく散歩する道端で、立派な生花を鑑賞できるのも、美観地区ならではの楽しみ方ではないでしょうか?
倉敷アイビースクエア 愛美地蔵
美を愛し、豊かな暮らしを願い、子供の成長と旅人の安全を祈るお地蔵さん。岡山県出身の彫刻家・榎本勝彦さんの作品です。
まるで降り始めた雪を見上げるように、楽しそうに綿花を見上げる姿に、思わず私も微笑んでしまいました。丁寧にお世話されたお地蔵さんの姿を見ると、町の温かさを感じます。
日頃賑わっている美観地区ですが、早朝や夕暮れの雰囲気もまた、寛げる楽しさがあります。
ちょっとひと息つきに、緩やかな温かさを感じる、ノスタルジックなお散歩はいかがですか?